ボウリングをするとき、わたしには海まで割っちゃうモーセさんが憑依しているに違いない。
こんばんは、花哉です。
得意技はスピリットです。
さて、本日もわたしの好きな本について。
子育てに疲れちゃったとき、気持ちをリセットしたいとき。
そんなときにオススメの本です。
高口里純さんの『紅のメリーポピンズ』
高口里純さんは『花のあすか組』や『ロンタイBABY』の作者さんです。間違いない。
赤毛の主人公、吏糸双葉は世界中のセレブの信頼も厚いスーパー・ナニー(乳母)。
育児、教育の専門家である彼女が、さまざまな問題を抱える家庭に住み込みながら問題を解決していきます。
子育てをしていると、日々の忙しさに追われて子どものことを見ているようで見ていなかったり、ついついこどもが一生懸命やっていることを遮ったりしてしまう事があります。
例えば、上着のボタンを留めるとき。靴を履くとき、自分で髪を梳かしているとき。
時間に追われているとついつい焦らせてしまいませんか。
そんなこと、決してしたいわけではないんですよね。
そんなとき、この本を思い出したり読み返したりすると、ハッとなります。
ゆっくりじっくり、子どもの顔を見て、向き合って。
実際は難しい時の方が多いけれど、ワーッと湧き上がってくるイライラした感情とか、怒鳴りたくなる気持ちとか、そういったものを少しだけ抑えてくれるのです。
ここから、少しネタバレが入ります。
わたしが好きなエピソードは、子どもがジュースをこぼしてしまったときにセリフ。
「ジュースのそばでお行儀悪くしていたらこぼしてしまいました。では今度はカップにどこにあるか忘れないようにしましょう。そうすればジュースはこぼれません」
子どもがジュースをこぼしてしまったら「あーもう!よそ見してるから!」とか「ちゃんと見てないからっ!」って怒ってしまいがちだったわたしは、深く反省したのです。
子どもに言ってもすぐには伝わらないし、きっとまた同じ間違いをすると思うけれど、わからないまでもいい聞かせ続けることが大事なんだなって。
ベビーシッターが、子どものリード(セーフティハーネス)をつける描写がありますが、ここも好きです。
賛否両論あるリードですが、わたしは賛成派。子どもを守るのは親だし、人の目なんて気にしていられません。我が子の人生に、他人が責任を取ることはできません。
そして最も好きなエピソードは百目鬼村のエピソード。大奥様がかっこいいし、孫にあたる亜子ちゃんもカワイイ。そう思っていたら、スピンオフ作品まででました。
大奥様カッケエ!と思っていたらやっぱり人気あったのね…って感じです。
是非順番に読んでみてほしいです。
どちらの作品も、子育て中にギスギスした気持ちを柔らかくしてくれる素敵な作品です。
育児書ではないので、描いてある通りにやってみて、うまくいくかいかないかということではないんです。
まずは親である自分自身が、ほんの少しの心の余裕を持つこと。この作品にはそれができると思うのです。